FtMやMtFがパス度を上げるために必要だと思う内面、考え方

体が男として生まれた人が女として生きたり、体が女として生まれた人が男として生きるためには、いくつもの無謀とも思える壁が存在しています。

家族や周囲の人との関係、自分との衝突。

その1つとして『パス度』と呼ばれているものがあります。それは、体の性別とは別の性別として過ごす場合に、体の性別の事を知られずに過ごせるかどうかです。

私の経験を踏まえ、生きたい性別で社会に溶け込むための、頭に入れておきたい事をご紹介したいと思います。

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体の性別で生まれたという自覚をもつ

体の性別とは別の性別として生きようとしている人の多くは、毎日のようにそれで悩み、時に苦しみます。そして少なからず、死を選ぶ人います。

そんな人達に「あなたは、この性別で生まれたということを忘れてはいけないし、その自覚を持つべき」だなんてのは残酷かもしれませんが、重要な事だと考えています。

心の性別は教えられ、学び、成長するものでもある

体の性別とは別の性別で生きようとしている人達も、数年、10年、20年、あるいはもっと長い期間、自覚せずに、又はぼんやりと、違和感を感じていても体の性別で過ごした日々があります。

ずっと「あなたは男の子。あなたは女の子」と言われ続け、扱われ続け、外見も体の性別と一致するように整えられ育てられ、過ごします。

そして、自身も体の性別として過ごそうと無意識にでも行動し、振る舞い、体の性別と同じグループ、人間と関わろうとします。

これにより、言葉遣い、話し方、話す時の抑揚の付け方、母音の発音、歩き方、振る舞い、仕草などが癖のように染み付きますし、それが心の性別にも影響すると考えています。

まずは、それらの事実を自覚し、自身を見直す必要もあります。

そんなに染み付くのなら、体の性別と心の性別は一致しているのではないか、と思う方もいるでしょうが、心の性別を形作る要因がこれだけではなく、また、違和感を抱くのも別の問題です。

堂々と、そして自然に

特に初期の頃になるほど、体の性別とは異なる服装や髪型をして外出するというのは、とても緊張しますよね。当然と言えば当然です。

それにジロジロと見られないか不安になったりもしますよね。私も最初の頃はジロジロと見られたり、クスクスと笑いながら写真を撮られたり、「変な顔」って言われて笑われたことがあったので、余計に不安で怖かったのを覚えています。

しかし、不安になる気持ちとは逆方向に、堂々と自然な表情や行動を心がけるとジロジロと見られる頻度も減るものです。堂々としている人を見ても、もしかしたら違うのかもと人は考え、見るのをやめるからです。また、気になって見ているとキョロキョロしているし、やっぱりそうなのかな?って思う人もいますよね。

悪い事をしている訳ではないので、堂々として、そして自然に、を心がけましょう。

努力を忘れずに

体の性別を周囲に伝えずに、自分の性別で社会に溶け込んで生活している状態を、いわゆる『埋没』と呼びますが、それを可能にした人達はその過程において人それぞれ大変な苦労と努力をしているはずです。

「だから、あなたも努力し、苦労しなさい」と言う訳ではありませんが、1つの行動をすれば何かが得られ、1つの努力をすれば1つの成果を得られます。何もせず時間が経つのを待つだけで何かを得られる場合もありますが、自ら行動し努力した方が圧倒的に早いですよね。

しかし「埋没なんて…メイクも服装もろくに分からないのに、そんなの出来るはずがない。無理だ」と諦めモードに入る人も少なくはないかもしれませんね。私も昔はそうでした。ですが、諦めずに、辛ければ一休みするのも良いですし、それでも努力を続ければ変化が必ず得られます。

望む性別とのコミュニケーションを大切に

もし同性との人付き合いや友達がいるのなら、その人達とのコミュニケーションも大切にしましょう。私達のような人は同性との付き合いがかなり少ない人が多いかもしれません。

人は成長する際に、まずは保護者から学び、マネをします。次に友達です。こうやって成長していきますが、私達のような存在には同性との付き合いが足りません。より自然な雰囲気を目指すなら、同性とのコミュニケーションは大切だと思います。

最後に

この記事では、大まかな私が思う基本的な事について書いてみました。もちろん、髪型、服装、ボイストレーニング、メイクなどなど細かい事も考えなくてはいけませんが、それはこの記事でご紹介した基本的な事をおさえてからかなと思います。

皆さんが少しでも過ごしやすい人生を送れるよう、参考になれば幸いです。