変化と経過について【体が男性の人に女性ホルモン投与】

性同一性障害のガイドラインに沿って、2014年8月から女性ホルモンの注射を開始し、今年でホルモン治療歴が4年を経過しました(2018年5月からは錠剤での投与に切り替えています)。

ここでは男性の体に女性ホルモンを投与するとどういう変化が起こるのかについて解説していきます。トランスジェンダー女性(MtF)、女装、男の娘といった方々の参考になれば幸いです。

女性ホルモンを増やす方法、手段、その違い、また副作用や個人差などについては以下の2つの記事をご覧ください。

変わる部分

まずは変化する部分をご紹介していきます。

  • 大半は、Aカップ前後までしか大きくならない
  • 乳輪や乳首は女性サイズになる可能性あり
  • 乳輪の色が濃くなる
  • 母乳が出る人もいる

サイズの経過

注射開始から1,2週間程経過したとき、乳輪の辺りにシコリのような違和感を感じ、注射開始から1,2ヶ月もすると、乳首を中心に直径3〜4cm程が1cm程度突き出たように膨らんできました。

この膨らみは一般女性のようなお椀型とは少し違い、3〜4cm程の丸い饅頭を付けたような感じです。

この変化は乳腺の発達によるもので、その後1,2年と長い年月をかけてゆっくりと胸に脂肪がついていき、サイズはAカップと小さいですが女性らしい胸の形へと変化していきました。

安心感

胸の膨らみが全く無かった頃は、恥ずかしさや劣等感を感じていました。しかし、胸が膨らんでくると安心感を感じられるようになりました。

また、ホルモン投与前は胸の膨らみを出すために、ストッキングを丸めてブラに詰めたりしていましたが、現在はそれをする必要がありません。

Aカップなので小さいですが、ブラを付けて服を着ると自然な胸の膨らみが出るので、それも嬉しいものです。

張りの周期

錠剤では感じられませんが、注射の場合は投与した翌日から数日間は胸の張りが感じられ、少しだけボリュームアップしたようになっていました。

注射日が近づく程、その張りが失われていきました。

母乳

注射開始から1年弱が経過した頃、2,3ヶ月間、乳首から白っぽい薄黄色の液体が滲み出たことがありました。

この液体は母乳らしく、病院の先生によると、人によっては、急激に乳腺が発達することによって出ることもあるらしいです。

ちなみに、母乳は24時間出続けますし、空気に触れて時間が経つと固まりました。最初はブラと乳首が少しだけくっついてしまうこともありました。

乳首

乳首が一般女性と同じくらいのサイズにまで大きくなりました。衣類と擦れるとやや不快なので、ブラは必須かもしれません。

乳輪

乳輪は元の1.5倍か2倍くらいになり、色も濃くなりました。黄体ホルモンを投与していると、色が濃くなりやすいと聞きます。

脂肪の付き方

  • 脂肪が付きやすく、厚みが女性と同レベル

女性ホルモンによる変化の中で、肌もですが、脂肪の付き方は分かりやすい変化かもしれません。

脂肪の厚みや付き方が一般女性と変わらないくらいなので、顔がやや丸みをおび、腰や特にお尻に脂肪がつきやすく、お尻が少し突き出たようになります。また、太ももや二の腕あたりもかなり太くなりました。

元の骨格もありますから、顔が劇的に変わるわけではありませんが、丸みを帯びることで少し優しい印象になったように思います。また、お尻や太ももの変化のおかげで、レディースのパンツが履きやすく、フィットしやすくなりました。

ホルモン投与前は、太ももやお尻に脂肪がほとんど無いせいで、レディースのパンツを履いてもスカスカでした。これが改善されたのは嬉しかったです。

脂肪が付きやすいデメリット

脂肪の付き方が女性と変わらないデメリットは、元々の骨格が大きい場合、更に大きく見える可能性もあるということです。筋肉量はかなり減りますが、それでも太ることで大きく見える部分もあるかもしれません。

また、健康診断の時に太り気味であったり、血液検査で中性脂肪が多いと診断されやすいかもしれません(あくまでも個人的な体験)。

  • キメが細かくなる
  • 少し白くなる
  • 少し薄くなる

肌はキメが細かくなり、色もやや白く、少し薄くなりました。私はアトピー肌なので少し肌が荒れ気味なのですが、同年代の知り合いのMtF達の肌を見ると本当に綺麗で、一般女性のものと全く変わりません(むしろ、それ以上に綺麗な場合も)。

肌が女性化したことで、腕や足の素肌は見せやすくなりますし、化粧の完成度も随分と変わってきます。

ただ、骨格は変わりませんので、顔は化粧でなんとか誤魔化せたとしても、手はパス度が上がりにくい部分だと感じています。手は大きさや関節の出っ張りなのがやはり気になってしまいます。

女性化のためのメイク方法などについては、以下の記事で解説しているので、興味のある方は是非ご覧ください。

髪の毛

  • 少し細くなる
  • 生え際の形がやや女性的に

ヒゲとその他の体毛

  • 体毛は量が減り、細くなる
  • ヒゲやワキガは変化少なめ

全体的に体毛の量が減り、細くなって目立ちにくくなります。女性でもムダ毛は生えますが産毛程度で、その状態に近づくのかもしれません。ただ、ヒゲやワキガの変化は少なめです。

量が減るとはいえ、放って置くとニョキニョキ生えてきますし、モジャモジャになっていくのは変わりません。量の減少は、良くて、投与前の半分くらいまででしょう。完全に生えないようにするためには、脱毛を検討しなくてはなりません。

脱毛については以下の記事をご覧ください。

  • やや中性的になる

骨格は変わりませんが、頬などの肉付きや肌が女性的になっていくので、顔全体的に見ると中性的になったかなと思います。

実家の家族からも言われている事なので、結構変わったのでしょう。

目の印象

  • やや優しい印象に

筋肉と体力

  • 筋力と体力は女性レベルになる

筋力と体力の低下は顕著で、日常的に実感します。息切れしやすくなりましたし、早く歩くのもやや大変です。

買い物で重いもの、米袋を持つのも大変になりました。ホルモン投与前であれば、これくらいの重さならいけると思っていたものでも、ホルモン投与後は筋力が半分くらいになってしまい、全く感覚が変わってしまいました。

肩の印象

筋肉量が女性と変わらないくらいに変化したためか、肩の男性的な印象もだいぶ薄れたように思います。

血管

  • 血管の浮きが目立たなくなる

体全体的に血管の浮きが目だたくなり、女性と変わらないものになりました。

特に手首、足首、手の甲の血管の浮きが無いので、この辺りのパス度が上がるでしょう。それでも、手の大きさなどが変わるわけではありません。

体臭

  • 男性的な体臭は無くなる

熱っぽくなる時もある

  • 注射の場合は体温の周期がある

子供をつくれなくなる

  • 子供は作れない身体になる

詳細を書くのは気が引けますが、アソコの機能は全くと言って良いくらいに無くなります。

アソコの大きさ

アソコは全体的に段々と小さくなっていきます。ズボンを履いても目立ちにくいので、好きなズボンを履きやすくなりました。

かなり小さくなったと思いますし、気になりにくい事はストレス軽減に繋がります。

精神面

  • 投与開始1年程は不安定
  • 更年期障害のような症状が出ることもある
  • 涙もろくなる

食生活

  • 甘い物が欲しくなりやすい
  • お酒に弱くなる

変わるかもしれない部分

  • 脳の容量が女性的になる?

女性ホルモン投与年数が長く、SRSも終えたMtFの脳を調べたところ、容量や脳幹の部分が女性的に変化したというような内容をどこかの記事で見かけたことがあります。

変わらない部分

  • 声の高さは変わらない
  • 骨格も変わらない
  • 性格も変わらない

声の高さ

女性ホルモンを投与したからと言って、喉の構造が変化する事はないので、声の高さが変わる事はありません。

たまに、女性ホルモン投与で声が高くなるといった記述を見かけるのですが、それはないでしょう。声の高さのベースが変わったとしても、それはボイトレのお陰かなと思います。

私自身も、ボイトレをもう随分長い事続けていますし、普段の生活で人と関わる時は女性声を意識しているので、そのお陰で地声が高くなった実感はあります。ただ、出そうと思えば、男性の低い声も問題なく出せます。

骨格

男性的に成長した骨格が女性的に変化することはありません。ただ、女性ホルモンを投与することで、男性としての成長が止まり、女性的に体が成長していくので、今後10年、20年、数十年の骨格の変化は女性的なものになるかもしれません。

さいごに

女性ホルモン投与を行うと子供をつくれなくなったり、一度変化した胸が元に戻らなかったり、不可逆的な変化がいくつも起こりえます。

興味本位で投与しないようご注意下さい。