名詞と冠詞の基本【スペイン語】

スペイン語の基本的な冠詞について解説していきます。また、名詞の種類や複数形の作り方、どのような場合にどの冠詞を付けるのかも解説していきます。

※カナ発音は実際の発音に可能な限り近いものを表記していますが、あくまでも補助的なものです。実際の発音は発音記号やそれぞれの言語のルールに従ってください。
また、ここに書かれた発音記号は単語に1対1で対応させたものなので、2つの単語が組み合わさることで(リエゾンなど)発音がやや変化するものもあります。

コンテンツの転載は固くお断りいたします。

冠詞の種類

英語の名詞の前には『a』や『the』といった冠詞がつくことがあります。スペイン語でも冠詞があります。

冠詞には、el、la、los、las、un、una、unos、unas、などがあります。それぞれどう使い分けるのか、それを見ていきましょう。

名詞の性別

『本』や『花』『コップ』などを名詞と呼びますが、スペイン語の全ての名詞には性別があり、男性女性かに分類されます。例えば、以下のようなものがあります。

libroˈli.βɾo (本・男性名詞)
mesa(テーブル・女性名詞)
barco(船・男性名詞)
foto(写真・女性名詞)

名詞の性の見分け方の基本

例外も少なくありませんが、名詞の性別の基本的な見分け方をご紹介していきます。

男性名詞

男性名詞に分類されるものには、次のような特徴があることが多いです。

  • 末尾が『o』で終わる
  • 曜日や月の名前
  • 言語の名前
  • 川や山、海の名前

ただし、例外もあり、以下のような名詞は女性名詞です。

la foto
(写真)

女性名詞

女性名詞の場合は、以下のような特徴があることが多いです。

  • 末尾が『a』
  • 末尾が『ción』
  • 末尾が『sión』
  • 末尾が『dad』
  • 末尾が『tad』
  • 末尾が『tud』

ただし、例外もあり、以下のような名詞は男性名詞です。

el mapa
(地図)

男性か女性名詞かで意味が変わるもの

一部の名詞は、男性名詞か女性名詞かで(冠詞の違いで)意味が変わるものがあり、例えば以下のような名詞があります。

el capital
(資本)
la capital
(首都)

なんとなく1つのものを示す時

日本語で『本棚に本がある』や『テーブルの上にお皿がある』という場合、その本や皿が1つしかないのか、それとも複数あるのかをあまり区別していません。

スペイン語でも上記のような言い方があります。ただし、示すものが1つ(単数)なのか複数なのかは区別します。まずは、単数の場合の冠詞を見てみましょう。

el libro
la mesa
el barco
la foto

男性名詞には『el』をつけ、女性名詞には『la』を付けます。

名詞自体が性別をも表す場合

例えば『男の子』や『女の子』の場合、その名詞を見れば性別が分かりますが、こういった場合でも冠詞は付けます。

el niño
(小さな男の子)
la niña
(小さな女の子)

el hombre
(男の人)
la mujer
(女の人)

人を指す名詞

『生徒』などは男性も女性もあり得ます。スペイン語では、冠詞を付けることで、それらの性別を区別することが出来ます(名詞の形が変わらなくても)。

el estudiante
((大学の男性の)生徒)
la estudiante
((大学の女性の)生徒)

名詞の形も変わるもの

先程の『生徒』のケースはもしかしたら少ないかもしれません。例えば、以下のように『医者』や『教授』の場合、男女で冠詞が異なりつつ、名詞の語尾も変わります。

el profesor
((男性の)教授)
la profesora
((女性の)教授)

el médico
((男性の)医者)
la médica
((女性の)医者)

動物を示す名詞

人のときの同じく、動物の場合も名詞を見れば性別が分かるもの、冠詞をつけて名詞の語尾も変化させて性別を区別するもの、性別を区別しないものがあります。

名詞を見れば性別が分かるもの

例えば以下のようなものがあります。

el toro
雄牛
la vaca
雌牛

これらは、名詞自身が性別をも表しています。

冠詞をつけつつ、語尾も変化させて区別

教授を意味する『el profesor』や『la profesora』のときの同じように、冠詞をつけつつ語尾も変化させて性別を区別するものもあります。例えば、以下のような名詞があります。

el perro
((オスの)犬)
la perra
((メスの)犬)

el gato
((オスの)猫)
la gata
((メスの)猫)

オス・メスの区別がないもの

名詞だけではオス・メスの区別がないものもあります。例えば以下のような名詞があります。

el gorrión
(雀)
la serpiente
(蛇)
el caballo
(馬)
el hámster
(ハムスター)

なんとなく複数のものを示す時

今まで紹介してきた『el』と『la』は対象が1つだけの時に使う冠詞です。対象が複数であれば、男性名詞の場合は『los』、女性名詞の場合は『las』を名詞の前におきます。

更に、対象が複数となるときは、名詞の語尾に『s』か『es』を付けたり、変化させることで複数を表現します。例外もあります。

『s』を付けて複数になるもの

語尾が母音(a, i, u, e, o)のいずれかで終わるものには『s』をつけて複数形にします(少数ですが例外もあります)。例えば、以下のような名詞があります。

las tazas
((複数の)コップ)
los bolígrafos
((複数の)ボールペン)
los libros
((複数の)本)
las amigas
((複数の女性の)友達)
los médicos
((複数の男性のみ、もしくは男女混合の)医者)

『es』を付けて複数になるもの

語尾が母音で終わらない場合は『es』をつけて複数形にします。

los papeles
((複数の)紙)
los trenes
((複数の)列車)

語尾が変化しないもの

語尾が『s』で終わるものは名詞の形が変わりません(例外もあります)。

el paraguas
(傘)
los paraguas
((複数の)傘)

アクセントが変化するもの

複数形になることで、アクセントが無くなるものがあります。

el autobús
(バス)
los autobuses
((複数の)バス)

『autobús』は語尾が『s』ですが、複数形にする時は『es』を付けます。

語尾が『z』で終わるもの

語尾が『z』で終わる名詞は、『z』を『c』に変えてから『es』を付けて複数形にします。

la luz
(光)
las luces
((複数の)光)

la actriz
(女優)
las actrices
((複数人の)女優)

1つの、いくつかの、と強調する時

『1つの』と強調するときは、男性名詞には『un』を、女性名詞には『una』をつけます。『いくつかの』と強調するときは、男性名詞には『unos』を、女性名詞には『unas』をつけます。複数の場合は、名詞も複数形にします。

el pantalón
((1枚の)パンツ)
un pantalón
(1枚のパンツ)

un mueble
(1個の家具)
unos muebles
(いくつかの家具)

una noticia
(1本のニュース)
unas noticias
(いくつかのニュース)