ワットアワー(Wh)の意味や電力量と消費電力の違いについて解説

電気料金の明細に書かれている使用量180kWhのkWh(キロワットアワー)という単位の意味を理解していますか?意味を知っていると、家電がどれだけの電気代を食うのかを計算することに役立ちます。

コンテンツの転載は固くお断りいたします。

Wh(ワットアワー)とは

ワットアワー(Wh)は、電力量の単位なのですが、電力量について説明する前に、ワット(W)について知ってもらう必要があります。

W(ワット)とJ(ジュール)

W(ワット)というのは「消費電力」の単位で、消費電力とは家電が1秒間にどれだけの電気エネルギーを消費するかを表すものです。「消費電力」の代わりに単に「電力」と言ったりもします。

そしてエネルギーは、J(ジュール)という単位で量を表します。

1秒間に1Jという量の電気エネルギーを消費するときの消費電力を1Wと定義します。

消費電力はエネルギーを消費する速度のようなもの

1秒間に5Jずつ電気エネルギーを消費(=5W)していく家電を20秒間動かすと、5×20=100Jのエネルギーを消費します。

一方、1秒間に20Jずつ電気エネルギーを消費(=20W)していく家電を5秒間動かすと、同じく20×5=100Jのエネルギーを消費します。

上の例から分かるように、ジュールは単にエネルギーの量を、ワットはエネルギーを消費する速度を表しています。ですので、ちょっと進んだ話をすると、Wという単位は、J/s(ジュール パー セカンド、ジュール毎秒)という単位と同じものなんです。速度を表すm/sに似ていますね。

消費電力は電流と電圧をかけると求められる

消費電力を計算で求めるには、家電に流れる電流とかかっている電圧をかければ求められます。ただ、普通は家電に「消費電力は◯Wです」と書いてあるので計算する必要はありません。

もし、電流と電圧をかけるとなぜ消費電力が出てくるのか気になった人は、以下の記事も読んでみてください。

消費電力はなぜ電流と電圧をかけて計算できるのか

Wh(ワットアワー)の定義

1Wの家電を1時間使い続けたときにその間で消費されるエネルギーの量、すなわち電力量を1Whと定義して、それを基準に電力量を表すものです。

でも、エネルギーの量はジュールで表すと上で書きましたよね。もし、1Wで1時間(3600秒)使ったときのエネルギーの量をジュールで表すと、

   1[J/s]×3600[s]=3600J

になります。3600Jと1Whは同じものを表しています。単位が違えば数字が全く違ってきますね。ワットアワーは小さい数で表現できたり、計算がしやすいといったメリットがあります。

計算がしやすい

1Wで1時間使うと1Whという定義からも明らかなように、ワットアワーはワット数と使う時間に比例しますね。

上手く数字を1にそろえて定義してあるので、ワット数と使った時間の数字をそのままかければ電力量が計算できるようになっているんです。

例を出すと、20Wの家電を1時間使うと20×1=20Wh
             2時間使うと20×2=40Wh
             3時間使うと20×3=60Wh

もうお分かりかと思いますが、ワットアワーのアワーはhour(時間)をかけているという意味だったんですね。もともとワットは1秒[s]あたりで考えていたのに時間[h]をかけるというのが、奇妙な感じはするんですけれどね。

電気料金の明細の使用量のところに書かれているのは、◯kWhとなっていることが多いと思います。これはキロワットアワーと読むのですが、kは1000倍を表します。1kWhは1000Whのことです。

1時間で消費するとみなすと

単位の解釈の仕方として、あるエネルギーの量を表すのに、そのエネルギーをもし1時間かけて消費するとしたら何Wになるかで表すものと考えることもできます。

20Wの家電を3時間使うと60Whのエネルギーを消費しますが、このエネルギー量は60Wの家電は1時間で消費してしまうわけです。ワットと時間をかけてワットアワーが出てきているので、ワットアワーを1時間で割ってやると、ワットアワーの数字がそのままワットを表します。

具体的な例で言うと、電気料金の明細に書いてある◯kWhという使用量がピンとこないときはhを取り去って◯kWに注目して、これだけのワット数の家電を1時間使ったときのエネルギー量というように例えることができるということです。

1か月の電気使用量をそんな風に例えると、もはや家電ではありえない消費電力になりますが、だいたい掃除機200台分くらいかなという風に考えても良いでしょう。余計に分かりにくいでしょうか…。

家電の電気代がいくらかかっているかを計算する方法

家電に書かれているワット数を調べて、使用する時間(分ではなく時間)をかけて電力量を求めます。15分は0.25時間、30分は0.5時間です。

使用量1kWh当たりの料金を電力会社は公表しているので、それとさっき求めた電力量からその家電の電気代がおおざっぱには分かります。

800Wのドライヤーを10分使ったときの電気代を計算してみます。まず、10分使ったときのエネルギー消費量は

   800×10÷60=133Wh

東京電力の料金単価は、2018年6月現在で1kWhあたり19円52銭(その月の使用量が120kWhを超えるまでの第1段階料金)ですので、

   133[Wh]÷1000[Wh]×19.52[円]=2.60円

になります。

電球のようにずっと同じ出力で動いているものは簡単ですが、大体の家電はよく動いているときがあれば弱く動いたりもするので消費電力が一定ではありません。そういう家電についても電気代が知りたい場合は、電力計というものを使えばより正確に計測できます。

さいごに

ワットはエネルギーの消費速度を、ワットアワーは1Wで1時間使ったときの消費量を基準にエネルギーの量(=電力量)を表すものです。すごくシンプルなことなので、忘れずに頭の片隅にでもとどめておいてください。

もし、そもそも電流と電圧をかけるとどうして1秒間あたりのエネルギー消費量が出てくるのか疑問に思った人には、別の記事で解説しますのでよかったら読んでみてください。